こんにちは、テラ治療院です。
「腕を上げる途中で肩が痛い」
「ある角度だけズキッとする」
「腕を下ろす時にも肩が痛む」
このような症状はありませんか?
その肩の痛みには、肩峰下インピンジメントが関係しているかもしれません。
今回は、肩峰下インピンジメントがどのような状態なのか、原因や症状についてわかりやすく解説します。
■ 肩峰下インピンジメントとは?
「インピンジメント(impingement)」には、衝突・挟み込みという意味があります。
腕を上げる時には、肩甲骨の一部である「肩峰」の下を、
- 腱板
- 滑液包
などの組織が通っています。
肩の動きや組織の状態に問題があると、この部分に負担が集中し、腕を上げた時に痛みが出ることがあります。
これが一般的に肩峰下インピンジメントと呼ばれる状態です。
■ 特徴的なのが「途中だけ痛い」
肩峰下インピンジメントでは、
腕を上げ始めは大丈夫なのに、途中から痛くなる
という症状がみられることがあります。
そして、その角度を越えると再び痛みが軽くなる場合があります。
このように、腕を上げる途中の一定範囲で痛みが出る現象を、
ペインフルアーク(有痛弧)
と呼びます。
■ 主な症状
- 腕を上げる途中で肩が痛い
- 腕を下ろす途中でも痛む
- 高いところの物を取ると痛い
- 洗濯物を干す動作がつらい
- 上着を着る時に痛む
- 痛い側を下にして寝るとつらい
- スポーツで腕を上げると痛い
特に頭より高い位置で腕を使う動作で症状が出やすくなります。
■ なぜインピンジメントが起こるの?
原因はひとつではありません。
● ① 腱板への負担
肩を繰り返し使うことで腱板に負担が蓄積すると、腱の状態が悪くなり、肩を動かした時に痛みが出やすくなります。
特に腱板の中でも棘上筋腱は影響を受けやすい部分です。
● ② 肩甲骨の動きが悪い
腕を上げる時には、
肩関節+肩甲骨
が連動して動きます。
肩甲骨が十分に動かなければ肩関節周囲に負担が集中し、痛みにつながることがあります。
● ③ 猫背・巻き肩
猫背や巻き肩になると、肩甲骨や上腕骨の位置・動きにも影響します。
その状態で腕を繰り返し上げることで、肩周囲の組織への負担が増える場合があります。
● ④ 肩の使い過ぎ
特に、
- 野球
- テニス
- バレーボール
- 水泳
- バドミントン
など、腕を頭より高く上げるスポーツでは繰り返し負担がかかります。
仕事で高い場所へ手を伸ばすことが多い方にも起こります。
■ 腱板損傷との関係は?
前回ご紹介した腱板損傷とも深く関係しています。
腱板に負担が繰り返しかかることで、
痛み → 腱の機能低下 → さらに肩の動きが乱れる
という悪循環が起こることがあります。
一方で、「インピンジメント=必ず腱板が切れている」という意味ではありません。
症状が強い場合には、腱板損傷がないか確認することも重要です。
■ 五十肩との違いは?
肩峰下インピンジメント
- 特定の角度で痛みやすい
- 腕を上げる途中で痛む
- 肩の動き自体は比較的保たれていることがある
五十肩
- 肩全体の動きが制限されやすい
- 自分で動かしても他人に動かしても硬い
- 背中に手を回すなどの日常動作が難しくなる
ただし、肩の疾患は症状が重なることも多いため、症状だけで判断するのは難しい場合があります。
■ 放っておくとどうなる?
痛みを我慢して腕を使い続けると、
- 炎症が長引く
- 肩を動かす範囲が狭くなる
- 腱板への負担が増える
- 筋力が低下する
などにつながることがあります。
痛みをかばう期間が長くなることで、肩関節そのものが硬くなってしまう場合もあります。
■ 自宅で気をつけたいポイント
- 痛みが出る角度で繰り返し動かさない
- 重い物を頭上へ持ち上げない
- 痛みを我慢して筋トレを続けない
- 長時間の猫背・巻き肩姿勢を避ける
- スポーツや仕事で肩を使い過ぎたら休ませる
肩を無理にグルグル回したり、痛みを我慢してストレッチしたりするのは避けましょう。
■ テラ治療院でのアプローチ
テラ治療院では、痛みが出ている場所だけでなく、
- 肩関節の可動域
- 腱板筋の働き
- 肩甲骨の動き
- 胸郭の柔軟性
- 猫背・巻き肩
- スポーツや仕事での身体の使い方
などを確認します。
大切なのは、
「なぜ腕を上げた時に肩へ負担が集中しているのか?」
を考えることです。
症状によっては腱板損傷などが隠れていることもあるため、強い痛みや筋力低下がある場合には整形外科での画像検査などが必要になることもあります。
■ まとめ
肩峰下インピンジメントでは、
腕を上げる途中の特定の角度で肩に痛みが出る
ことが特徴のひとつです。
原因には、
- 腱板への負担
- 肩甲骨の動き
- 猫背・巻き肩
- 肩の使い過ぎ
